日本ロジテックの破綻に見るPPSの安全性

PPSが撤退、破綻しても電力はストップしません。という触れ込みで新電力の営業は盛んに行われています。

しかし、影響はそんなに軽微ではありません。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160314-00000134-jij-bus_all

最大の被害者は、出資者はもちろんですが、電力の売り手です。

特に財政が厳しい市町村が日本ロジテックに長期の売電契約を行っていた場合はその収入が絶たれてしまいます。

例えば横浜市の場合、『ごみ焼却を利用して発電する旭工場(同市旭区)と金沢工場(同市金沢区)、北部第2水再生センター太陽光発電所(同市鶴見区)でそれぞれ発生した余剰電力をロジテックに売却。ごみ処理2工場の計約6億9725万円(平成27年9月~28年1月分、遅延金など含む)、太陽光発電所の約144万円(27年12月~28年1月分、遅延金含む)が未払いとなっているという。』『ものすごく大きな金額。あらゆる手法を使って回収していきたい』としていますが、他にも債権者が数多くいる中で自分だけ回収できるはずもありません。

あまりにも巨額です。

この損失は財政が厳しい地方行政にとっては、死活問題につながりかねません。

競争入札でした。

しかし、PPSの安全性の審査はどこまで行っていたのでしょうか?

新潟県は8.9億円、名古屋市は4.2億円。

返済率にもよりますが、巨額の税金が消えていってしまいます。

利用者にとっても、新たなPPSなどに乗り換えなくてはなりません。再構築コストは膨大です。

東京電力への託送料金の不払いは公表されていないですが何十億円にも登るのではないでしょうか?

過去には幾つかの事件が発生しています。

http://news.livedoor.com/article/detail/10455072/

(石山Gateway Holdingsの上場廃止)

http://www.sankei.com/affairs/news/150528/afr1505280031-n1.html (テクノラボの不正)

高く買い取ってくれるPPSならば良い。安く電気を売ってくれるPPSならば良い。

そんな風潮が蔓延していますが、財務の健全性に関して今一度見直すべきです。